局所麻酔剤 リドカインとその副作用

こんにちは。何年も医療通訳の仕事をしてきましたが、リドカインの副作用のあった患者さんはまだ直接見たことはありません。しかし病院で噂を耳にしたことはあります。二重手術をしていたら死亡した、もしくは意識不明になったという話です。一体なぜ二重手術をしてこんなことが起きるのかと思うのですが、今日はこのリドカインとその副作用について説明したいと思います。

 

リドカイン(Lidocaine)とは何か?

局所麻酔剤として一番普遍的に使用されている薬物です。美容整形外科だけでなく、医療系全般で使われています。

 

リドカイン(Lidocaine)の効能

麻酔剤の用途であるため、麻酔、鎮静、鎮痛、鎮痙の作用をします。

硬膜外麻酔:脊椎内にある硬膜外腔注射、手術または無痛分娩、下半身麻酔を行うときに施行

伝達麻酔:手術部位周辺の神経伝達に注射し、抹消神経を麻痺

浸潤麻酔:治療する部位の注意に注射し、局所を麻酔

表面麻酔:粘膜の表面に注射し、局所を麻酔

 ※内科的に使用する場合は粘膜投与し、心室性不整脈に効果があります

 

リドカイン(Lidocaine)投与時の注意事項

 icon-exclamation-triangle 絶対に投与してはならない対象

  • 深刻な出血、またはショック状態
  • 注射部位またはその周辺に炎症がある患者
  • 敗血症の患者
  • リドカインまたはアミド系の局所麻酔剤に過敏症のある方

 

icon-exclamation-triangle 慎重に投与しなければならない対象

  • 中枢神経疾患患者(髄膜炎、急性灰白髄炎など)
  • 妊婦、高齢者、重症高血圧患者(硬膜外麻酔の場合)

 

icon-exclamation-triangle リドカイン(Lidocaine)の副作用 

  • ショック
    血圧低下、顔面蒼白、脈拍異常、呼吸抑制などがあらわれます。
  • 高熱
    原因不明の頻脈、不整脈、血圧変動、体温上昇、筋強直、青色症、過呼吸、発汗、無酸症、高カリウム血症、赤色尿症などを伴う症状の悪性高熱が発生することがあります。万が一、このような症状があらわれたら、異常症状を訴え投与を中止しなければなりません。
  • 中枢神経系 
    振戦麻痺、痙攣、眠気、不安、興奮、めまい、吐き気・むかつきなど。
  • 過敏症 
    蕁麻疹など皮膚の症状あるいは浮腫み
  • 死亡
    適正量よりも過度な量を投与すると、ショックによる死亡の危険がある

 SnapCrab_NoName_2015-4-21_17-10-43_No-00

普通、整形外科では、二重、鼻、リフテイング、輪郭、すべての手術を行う時にリドカインを使っています。しかし脂肪移植、脂肪吸引などの脂肪を採取する部位には、リドカインと共にエピネフリンという血管収縮剤を混ぜて投与します。そのため、血管収縮剤に過敏症がある方は、リドカインの過敏症がなくても脂肪移植や脂肪吸引手術の過程で、薬物に対する異常反応を起こすことがあります。

もし血管収縮剤に対する過敏症があったり、高血圧や動脈硬化、心不全、甲状腺機能低下、糖尿病、血管痙攣などがあるなら、血管収縮剤は使用できませんので、ご自身の病名を手術前に医師に必ず話すようにします。

最近では、皮膚に塗る表皮麻酔剤(皮膚科、エステなどで使用)やフィラーにもリドカインが混ざった製品が出ておりよく使われているため、本人がリドカインについて過敏症がある場合は、特定製品や薬物の副作用を疑う余地があります。

 

リドカイン(Lidocaine)に対する過敏症があったら?

局所麻酔剤の種類は、リドカイン以外にも数多くあります。しかし、病院の規模が小さいところでは、多様な局所麻酔剤を備えてはいません。大きな病院では大概、薬物の種類が多くあるため、自身がリドカインに対する過敏症があることがわかっている場合は、訪問した病院に問題を知らせて対処してもらえるか確認しましょう。

 

リドカイン(Lidocaine)に対する過敏症かどうかを確認するには?

リドカインの特性上、皮膚反応検査で確認することができます。アレルギー内科で、より正確な検査を受けることができます。

 

百瀬
手術を始める前に看護師さんが、患者さんの腕などに少量を注射し10分ほどおいて反応を確認している光景をよく目にします。これは、局所麻酔に含まれるリドカインに過敏症がないかを確かめているものです。韓国の多くの病院ではこの過程が必ず行われているため、自身が過敏症かどうかがわからなくても安心です。

 guide5